2016-01-01から1年間の記事一覧
ブログのタイトルを変更しました。 ブログ開設当初の私はヴィパッサナーの実践で言われる「如実智見」 七つの清浄の段階で言えば見清浄の段階に興味があり、 それはどのように実践すれば得られるものなのか色々と模索していました。 そしてそれ以降の内容に…
ウジョーティカサヤドーの『自由への旅』が出版されました。 https://www.amazon.co.jp/自由への旅-「マインドフルネス瞑想」実践講義-ウ・ジョーティカ/dp/4105068725/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1480165687&sr=8-1&keywords=自由への旅 この本は内容的に素晴…
非常に込み入った話題に入ってきたのですが・・・ そろそろわたしの知識や能力を超える領域となり経典や 論書に基礎づけて説明するのが困難になってきました。 一応見通しとしてざっくり書いてみてとりあえず今回のまとめを終わろうと思います。 仏教の修行…
前々回仏教をめぐる言葉の問題④ - 瞑想集中治療室 の最後で少し触れましたが、『スッタニパータ』のような最古層の韻文資料を 含む経典において語られているのは、素朴な形の四聖諦と八正道です。 それを要約するとこのようになります(道の部分は八正道に対…
仏教をめぐる言葉の問題① - 瞑想集中治療室 仏教をめぐる言葉の問題② - 瞑想集中治療室 仏教をめぐる言葉の問題③ - 瞑想集中治療室 仏教をめぐる言葉の問題④ - 瞑想集中治療室 おそらく、パーリ経典においてもっとも基本的な教えは四聖諦でその道諦にあたる …
仏教をめぐる言葉の問題① - 瞑想集中治療室 仏教をめぐる言葉の問題② - 瞑想集中治療室 仏教をめぐる言葉の問題③ - 瞑想集中治療室 社会学者の橋爪大三郎さんは仏教を 「悟りをめぐる言語ゲーム」と端的に表現していました。 身も蓋もない表現ですが、仏教の…
仏教をめぐる言葉の問題① - 瞑想集中治療室 仏教をめぐる言葉の問題② - 瞑想集中治療室 仏教において言葉による教えは筏に喩えられ、彼岸に渡り終えたのちには 捨て去るべきものとして描かれています。 お経も基本的には全て方便であり、施設です。 それその…
仏教をめぐる言葉の問題① - 瞑想集中治療室 経典を読むという行為一つとっても私たちは何重にも障害があります。 まず原典はパーリ語やサンスクリット語で書かれています。 それを中国語に翻訳したものが、日本に伝わったいわゆる「お経」です。 当然翻訳し…
今回はブログの趣旨とことなり、言葉の問題を扱います。 しかもかなりややこしい問題です。 わかりやすくまとめようと思ったのですが、無理でした。 だから以下の議論は首尾一貫したものにはなっていないと思います。 様々な意見が、時に矛盾する意見が含ま…
ずいぶん長くなってしまいました。 これは紹介というより要約でした・・・ 導入はじめの一冊を選ぶ②『実践!マインドフルネス』上 - 瞑想集中治療室 三章についてはじめの一冊を選ぶ②『実践!マインドフルネス』中 - 瞑想集中治療室 一章、二章はじめの一冊…
瞑想をし、外部からの情報を受け流すようにすると、逆に内側から様々な記憶が 引き出されてきます。それはもしかすると脳が記憶を整理しているのかもしれませんが この段階の実践は非常に苦しいものとなることがあります。 集中力を高めひたすら一点に集中す…
導入、マインドフルネスについて はじめの一冊を選ぶ②『実践!マインドフルネス』上 - 瞑想集中治療室 ACTにおけるマインドフルネス はじめの一冊を選ぶ②『実践!マインドフルネス』中 - 瞑想集中治療室 今回は第一章、二章、四章の一部、五章の内容について…
✳︎『実践!マインドフルネス』第三章、四章の内容解説 熊野宏昭教授のマインドフルネスはACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー) の観点から定義されています。 第三章のはじめはまず「マインドフルネス」とは逆の「マインドレス」な状態が ACTの用語…
✳︎書いたら長くなってしまったために、三回に分けてい掲載します。 今回は最近刊行された熊野宏昭『実践!マインドフルネス』を紹介します。 最近は瞑想、特に「マインドフルネス」と名のつく書籍が多くなってきました。 マインドフルネスを冠する書籍には幾…
わたしが現在所持しているガイドブックを並べてみたのですが、 初心者にオススメできるものが意外と少ないことに気づきました。 なので最近出た書籍も加えて、これからヴィパッサナーあるいは マインドフルネスを学ぼうとする人のための「最初の一冊」を紹介…
修行がちゃんと進んでいるのか、というのは特にはじめの頃は 非常に気になるものです。一定の期間である程度効果を 実感できればいいのですが、ゆっくり進んでいる場合自分では よくわからないこともあります。 今回は、わたしが実践をはじめばかりのころ感…
現在所持している瞑想関係(ヴィパッサナー、マインドフルネス)を まとめてみました。 タイトル著者系統特徴 マインドフルネス バンデ・H・グナラタナ アーナパーナサティ シンプル ・もっともシンプルなアーナパーナサティの実践 ・実践の際の様々な工夫が…
ヴィパッサナーの実践の良いところは、 その気になれば日常の全てを実践の場に変えることができるところです。 ただどのような段階で、どのような実践の仕方をするのが良いかは、 はじめた時の状態もそれぞれ違うし、集中力、根気、環境 実践できる時間など…
前回、前々回と説明した「常時の心の安定を確保する」 「粗大な対象からより微細な対象に集中できるようにする」 という実践は相互に補いあいながら共に成長していきます。 常時の心が安定すれば観察に入るのは容易になるし、微細な対象に 集中できるように…
前回は「純粋な認識」を身につけるための土台となる 「常時の心を安定させる(戒の実践)」について説明しました。 マハーシの実践ではあと大切な要素が二つあります。 2、粗大な対象から微細な対象を観察できるようにする(集中の実践) これは以前使った…
精神的な疾患や障害を抱える人にとって治療は、切実な希望となるだけに そこには過剰な期待が寄せられてしまいます。 またもしその希望が裏切られたならば、その希望を叶えてくれる(と謳う)対象を 探し求めてしまうことでしょう。 そこで宗教(やスピリチ…
このブログではなるべく実践にかかわることのみを 書こうと思っていたのですが、一つだけ思ったことがあり 今日はそれについて書いてみようと思います。 先日放送されたサイエンスゼロが瞑想(マインドフルネス) をテーマとしていて、番組名の通り科学的に…
前回はいわばヴィパサナーの要となる「純粋な認識(名色分離智)」 について少し説明を試みてみました。 今回は具体的にどのような実践が純粋な認識の獲得につながるのか 考えていきたいと思います。 マハーシの方法論ではある意味この認識を得ることを前提…
前回修行全体の見通しをまとめ、その段階でまず目標としていくものを ④認識そのものと、認識の対象が完全に分離された観察 (名色分離智による観察)が生まれる。 それにより心の中の反応の連鎖、消滅が はっきり俯瞰的に見えるようになる(縁摂受智) とい…
マハーシの方法論におけるポイントとして鋭く深いサティ (一瞬の禅定といえるような)をどのように養っていくか というのを一つの課題としました。 しかし、そもそもなぜそのようなサティが必要なのか、 というところを説明していませんでした。 まずマハー…
マハーシの方法の、特別な点は ・サマタ、とヴィパッサナーを方法として分けない。 ・必ずしも禅定を必要としない。 これは禅定を目指さないという意味ではなく五蓋を一時的に 抑えられればヴィパッサナーができるために近行定レベルの 定力があれば十分とい…
煩悩の激流に飲み込まれている人にとって、 禅定の達成は一つの目標となるものだと思います。 少なくとも近行定に達するくらい心を落ち着けることができれば、 一時的にかなり気持ちは楽になります。 とはいっても、禅定に入りやすいか否かはかなり体質が関…
このブログでは主に上座部仏教(テーラワーダ)で行なわれている 行法を紹介するとともに、実践に役立つ情報をまとめていこうと思います。 あまり一般的な書籍や紹介サイトでは扱わない、 かなり専門的な内容にも触れていきます。 具体的には七つの清浄の段…